
当面の活動日程として、11月24日に玉城デニー県知事に要望書提出、今月中に県議会&市町村議会に陳情をおこなうこと、12月18日に原田浩二先生の血液検査に関する講演会
有機フッ素化合物(PFAS)汚染から市民の生命を守る連絡会
共同代表:伊波義安、桜井国俊、玉那覇淑子、町田直美
有機フッ素化合物汚染から沖縄県民の生命を守るために(要望)
拝啓 時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。平素より、県政におきまして平和と人権、環境と福祉等に対するご尽力に、感謝申し上げます。
さて、私どもPFAS市民連絡会は、今年、6月から7月にかけて、沖縄6市町村におきまして、全国でも初めて、PFASによるヒトの体内汚染、環境汚染に関する大規模調査を実施いたしました。
先月10月15日、血中濃度の分析結果(研究責任者: 原田浩二准教授、京都大学環境衛生学)につき、記者会見を開いて、別紙のとおり公表いたしました。沖縄のPFAS血中濃度は、全国調査(環境省2021年)との比較において、PFOSは最大3.1倍、PFOAは3.0倍、PFHxSは14.3倍という、放置できない高い結果でした。
水道水をそのまま飲用するグループと、浄水器設置や水を購入するグループを比較すると、浄水器や水購入の方が血中濃度は低いことが分かりましたが、家計への負担が大きく、また、浄水器では環境負荷は防げません。
そして、血液検査した387人のうち27人が、要措置濃度(注1)を上回っていることが判明しました。PFAS問題は、生存権の問題であり、国際的にPFAS規制が厳格化される動向と、今回の検査結果をエビデンスとして、行政による広域の疫学調査、環境調査に継続的に取組むように求めていきたいと考えております。
つきましては、下記のとおり要望します。よろしくお願い致します。 敬具
記
1 米国環境保護局(EPA)等の指針を参考にしたPFAS規制の立法化を国に求めること
2 北谷浄水場は、嘉手納基地の汚染水源を規制し、北部国ダムを主要水源とすること
3 国民の健康と生命を守るために、公的責任で疫学調査、環境調査を実施すること
4 汚染源が疑われる米軍基地への立入り調査を、米軍及び国に認めさせ実施すること
5 米軍の環境汚染につき情報公開させ、それに基づいて汚染を浄化させること
以上
※注1、ドイツではHBM-Ⅱという管理目標値を定めており、PFOSは血中濃度20 ng/mL、PFOAは10 ng/mL。妊娠適齢期女性はそれぞれ半量の10 ng/mL、5ng/mL。この値を超えると、健康影響があると考えられるレベルであり、行政は、緊急に曝露低減策を取る必要がある値。