院内集会&政府ヒアリング(11月25日、参議院議員会館)

参加は、国会議員・秘書など32名、関係者・一般参加52名、メディア16社

桜井国俊・共同代表(スライドの前に立っている)が、沖縄PFAS血中濃度測定結果を報告
多摩地区、JEPA、横須賀、厚木、全水道から報告。ジョン・ミッチェルさんもコメント。
前列に並んでいるのは、左から防衛省2名、厚労省2名、環境省3名(司会・進行:高橋年男)
環境省、厚労省、防衛省に対するヒアリング。「ゼロ回答」に抗議のマイクを握る伊波義安・共同代表

有機フッ素化合物(PFAS)汚染から健康と生命を守るために(要望)

厚生労働大臣 加藤勝信 殿  環境大臣 西村明宏 殿  防衛大臣  浜田靖一 殿

有機フッ素化合物(PFAS)汚染から市民の生命を守る連絡会

共同代表:伊波義安、桜井国俊、玉那覇淑子、町田直美

拝啓 時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

さて、私どもPFAS市民連絡会は、今年、6月から7月にかけて、沖縄6市町村におきまして、PFASによるヒトの体内汚染、環境汚染に関する、全国でも初めての大規模調査を実施いたしました。

先月10月15日、血中濃度の分析結果(研究責任者: 原田浩二准教授、京都大学環境衛生学)につき、沖縄県庁で記者会見を開いて、別紙のとおり公表いたしました。沖縄のPFAS血中濃度は、全国調査(環境省2021年)との比較において、PFOSは最大3.1倍、PFOAは3.0倍、PFHxSは14.3倍と、放置できない高い結果でした。

米軍基地周辺地域の血中濃度が総じて高いこと、また、水道水をそのまま飲用するグループと、浄水器設置や水を購入するグループを比較すると、浄水器や水購入の方が血中濃度は低いことが分かりましたが、家計への負担が大きく、また、浄水器では環境負荷は防げません。

そして、血液検査をした387人のうち27人が、要措置濃度(注1)を上回っていることが判明しました。PFAS問題は、生存権の問題であり、国際的にPFAS規制が厳格化される動向と、今回の検査結果をエビデンスとして、行政による広域疫学調査、環境調査に継続的に取組むことに求めます。

つきましては、下記のとおり要望します。よろしくお願い致します。  敬具

                  記

1 米国環境保護局(EPA)等の指針を参考にして、PFAS規制を立法化すること

2 国民の健康と生命を守るために、国の責任で疫学調査、環境調査を実施すること

3 汚染源が疑われる米軍基地の立入り調査を、政府が主権国家として実施すること

4 米軍の環境汚染につき情報公開させ、それに基づいて汚染を浄化させること

※注1、ドイツではHBM-Ⅱという管理目標値を定めており、PFOSは血中濃度20 ng/mL、PFOAは10 ng/mL。妊娠適齢期女性はそれぞれ半量の10 ng/mL、5ng/mL。この値を超えると、健康影響があると考えられるレベルであり、行政は、緊急に曝露低減策を取る必要がある値。

11/26 沖縄タイムス
11/26 琉球新報
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