PFAS血中濃度調査へ 市民連絡会が拡大幹事会(5月25日)

PFAS血中濃度調査に向けて、趣意書、問診票、説明文書、同意書などについて意見交換。6月中旬から、6市町村7地域(350人)で採血実施を確認しました。

趣  意  書 

有機フッ素化合物(PFAS)の血液検査について(ご案内)

皆さまにおかれましては、時下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。さて、私ども連絡会は4月10日、宜野湾市民会館におきまして、市民450名の参加のもとに「清ら水を取り戻そう!有機フッ素化合物(PFAS)汚染からいのちを守る県民集会」を開催しました。

PFASは、発がん性や、胎児・乳児の発育阻害などが指摘されており、2016年北谷浄水場の水質検査の結果、汚染源は嘉手納基地である蓋然性が高いこと、2019年には宜野湾市や沖縄市住民の血中から高濃度の値が検出されたこと、2020年普天間基地の大量泡消火剤漏出事故、2021年には那覇航空自衛隊基地や金武町キャンプ・ハンセンなどからの汚染も明らかになったことなどから、県民の不安は増すばかりです。

県民集会では、(1)県民の生命の源である安全な水を確保するため、汚染水源の取水を止めること、(2)基地への立入り調査及び、汚染当事者に毒水の浄化を行わせること、(3)基地周辺の土壌・川・海などの汚染、海産物・農産物等も含む環境調査を行うこと、そして何よりも(4)県民の健康調査(血中濃度の測定など)を早急に実施することを求める決議を採択しました。

次世代を担うお腹の中の赤ちゃんや小さな子供たちが、特にこのPFAS汚染水の影響を受けやすいことから、PFAS対策は一刻の猶予もありません。

腰の重い国・県に疫学調査を求めるために、健康不安を持つ住民が自主的に血液検査を実施し、体内に蓄積した汚染の事実を証拠として訴え、エビデンスを示すことが、国・県の広域疫学調査の取り組みにつながっていくと考えています。

趣旨をご理解の上、血液検査ご協力につき、よろしくお願いを申し上げる次第です。皆さまに費用負担はございません。なお、採血に伴う痛みや出血には、会場にて医師・看護師が処置しますのでご安心ください。採血した血液の測定・分析は、別紙の説明書の通り京都大学大学院医学研究科(研究責任者:環境衛生学分野・原田浩二)において実施します。

採血について同意を得られた方から、5cc~10ccを採血し、PFASの血中濃度を測定・分析をすることにより、行政の疫学調査を促し、県民の健康を守るための施策を提言していく。

有機フッ素化合物汚染から市民の生命を守る連絡会(共同代表:伊波義安、桜井国俊、玉那覇淑子、町田直美)

翌日の5月26日、『沖縄タイムス』が一面トップで報道。
同日『琉球新報』一面、普天間で高濃度PFAS汚染を米軍が住民側に通知せず、汚染水が基地外流出の恐れと報道。
『琉球新報』2022年5月27日の「社説 政府が健康調査すべきだ」
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